レポート:「神泉水」の水源に行ってきました。
「神泉水」の水源は、埼玉県秩父市、皆野町と神川町の境界にある標高1037mの城峯山の中腹部、標高800mのところにあります。豊かな自然環境に育まれ、「水源の森百選」に選出されている城峯山は、一帯が上武自然公園として保護されています。そんな自然豊かな環境でこんこんと湧き出ているのが「神泉水」です。
今回、地元のガイドさんに案内して頂きながら、普段行く事が難しい「神泉水」の水源へ、特別に取材してきました。
水源の森までの道のり
ヤマキ醸造から見て南西に山を越えていくと、水源のある城峯山があります。
途中には素晴らしい観光名所が
水源のある場所に向かうまでの途中には、素晴らしい観光名所がたくさんあります。
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三波石峡
下久保ダム直下の渓谷には、約1.5キロメートルにわたり、巨岩・奇岩が並び、国の名勝および天然記念物に指定されています。三波石は青味の中に水で洗われた石英が白く浮き出た美しさが特徴で、古くから庭石として珍重され、全国的にも有名です。
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下久保ダム
関東の水瓶である下久保ダム。エメラルドグリーンの水面は沖縄の海を彷彿させます。水分に含まれる成分が光と反応してこのような色になっているとか。季節によっても色が変わるそうです。全国でも珍しいL字型のダムであり、堤頂長の長さは605mとコンクリートダムでは全国一を誇ります。
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城峯公園
写真は、新緑に包まれた城峯公園ですが、冬桜と紅葉で有名な公園です。神山の中腹標高500メートルの高台にあります。 首都圏自然歩道「関東ふれあいの道」のコースにも指定され、北側には眼下に下久保ダム(神流湖)を有し、ツツジや冬桜など春から秋にかけてたくさんの花々が咲く公園です。 公園内には城峯キャンプ場などもあります。
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百年の森管理事務所
山の中に佇む「ログハウス」風の建物は、百年の森管理事務所です。城峯山周辺は、「百年の森」として指定されており、自治体やNPOの方々が森林の整備・育成を行い、樹齢百年を超えるための森づくりに取り組んでいます。また、百年の森には「ウェルカムストリート」というユニバーサルデザインの考え方に基づいた遊歩道があります。
水源のある場所へ到着!
観光名所を通り過ぎ、気が付くと道の両脇にまっすぐ凛と佇む杉林に囲まれ、青みがかった緑が美しい水源の森へと吸い込まれるように山道へと入っていきました。車の窓を開けるとひんやりとした風が入ってきます。木と木の間から見える山の輪郭の向こうには、小さな街並みが見えます。いつの間に、ずいぶんと高いところまで来たようです。
緑が茂る山道をさらに登っていくと、ようやく、「神泉水」の水源に到着です!水源の近くは萌黄色の木々が茂り、鳥のさえずりが響き渡ります。ここにいるだけで心が洗われるような気分になりました。
\これが「神泉水」の湧水です!/
苔むした水源地で湧き出たばかりのヒンヤリ冷えた湧水を、持参したコップに汲み飲んでみると、「はぁ〜美味い!」と天を仰ぎ笑顔になりました。地中からくぐりぬけた水がこんなにまろやかで澄んだ味だとは…。
湧き出た感謝の気持ち
ガイドをしてくださった石井さんも「この水で割ったウイスキーはいいよ」と嬉しそうに語っていました。お孫さんもこの水を飲んですくすくと育っているそうです。
このように村の人々にとっても、昔から美味しい水として親しまれてきました。そして、この大切な水源の森を、植林をし、間伐など手入れをして守ってきました。
「水に生かされている」という言葉が体のどこからか湧いてきました。この水があるから私たちのものづくりが出来ているんだなぁと。そしてそれは村の方々を始め、多くの人の努力の上に成り立っているということも…。
「神泉水」の水源を目の前にして、この水が運んでくれた神泉とのご縁と、この豊かな環境に感謝しつつ、これからも美しい森と大切な湧水を守っていきたいと改めて思いました。
おまけ:城峯山山頂まで行ってきました!
湧水で喉を潤し、城峯山山頂へ向かいます。登山口で停車し、城峯神社でお参りしてここからは登山となります。山頂には鉄塔があり、その上の展望台へ登ると360度大パノラマの絶景を体験することができます。天気が良ければ八ヶ岳まで見れるそうです。着いたのは夕方頃で、空には雲がもくもくと発生していましたが、雲の隙間から差し込む光が幻想的でした。
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