糀(麹)と発酵
醤油、味噌、みりん、お酒…発酵食品や発酵調味料の多くには「糀(麹)」が使われているのをご存知ですか?
実は、糀のもととなる糀菌は、日本の風土から生まれた日本にしか存在しない菌なのです。
糀菌なくして日本の発酵食を語れないくらい、大切な要素です。
今回はこの「糀(麹)」について深堀りしたいと思います。
糀とは?
糀のもととなる、糀菌には5つの種類がありますが、ここで紹介しているの糀菌は黄麹菌(日本コウジカビ)と呼ばれるものです。日本の風土から生まれた日本にしか存在しない菌であり、国菌として指定されています。各国には、国歌や国花がありますが、国菌がある国は珍しいです。
古来から、この糀菌は味噌・醤油・日本酒などを作る際に活用されてきました。日本の食文化を支えている大切な要素です。
糀とは、米・麦・大豆などの穀物に糀菌を繁殖させたものです。米に繁殖させたものは米糀、麦に繁殖させたものは、麦麹と呼びます。糀菌は、米などに付着して繁殖する際に多くの酵素を作りだします。約100種類もの酵素が生み出され、各種ビタミンやアミノ酸などの様々な栄養素を作り出します。
糀のちからで甘み・旨みを引き出す
原料に付着した微生物はみるみる増殖し、原料がもつデンプンをブドウ糖に、タンパク質をアミノ酸に分解します。あま酒が砂糖を使わずに甘いのは、米に含まれるデンプンをブドウ糖に分解するためです。糀が生み出した自然の甘さです。
お肉や魚を塩糀で漬けると柔らかく旨味が引き出されるのは、まさに糀菌が作り出す酵素が肉や魚の繊維部分であるたんぱく質をアミノ酸に分解するためです。
あま酒とお味噌で肉を漬けて
ヤマキ醸造の糀造り
ヤマキ醸造工場長によると、蒸した米に菌を合わせる「手入れ」は、タイミングが難しく、工場長をはじめとする造り手の経験が大きく活かされます。当たり前のことを丁寧に作業することで日々の糀造りが安定し、味噌・醤油の味を決めます。
あま酒の作り方
白米糀でぜひ、「手作りあまざけ」を作ってみてはいかがでしょうか?出来上がったあまざけはお水や豆乳で希釈して飲んでいただくのはもちろん、お料理の甘味料やスイーツ作りにも使える便利な調味料に。酵素が活きているので、腸活環境に嬉しい効果も期待できます。
材料(作りやすい分量)
有機白米糀…300g / 神泉水…600ml
1、神泉水を沸かして冷まし60℃にしておく。
2、白米糀と1を合わせて炊飯器の内釜に入れ、保温モードにする。炊飯器の蓋は閉めない。
3、厚手の布巾などを濡らして硬く絞り、2にかける。
4、途中、温度を何度か計って60℃を超えないように注意しながら、7時間置く。布巾が乾くようなら濡らして絞ってまたかけてください。
5、7時間後、まだ糀に芯があるようなら1、2時間そのまま様子を見て、柔らかくなったら出来上がり。
6、お好みでフードプロセッサーやミキサーにかけて滑らかにしてください。
清潔な保存容器などに移して、なるべくお早めにお召し上がりください。
ヨーグルトにかけて
お肉に漬けて焼いて
あま酒トマトケチャップの作り方
トマト缶を使って手軽にできる「糀ケチャップ」は、糀の糖化による自然の甘さがトマトの酸味を包み込むような優しい味わい。お好みでハーブを加えると、より本格的な味わいになります。ぜひお試しあれ。
材料(作りやすい分量)
有機白米糀…100g / トマト缶(カット)…1缶400g / 有機生塩糀…大さじ1
1、糀をぬるま湯(〜50℃位)に浸して1〜2時間おく。
2、炊飯器の内釜に1、トマト缶、有機生塩糀を入れて一混ぜして保温モードにする。炊飯器の蓋は閉めない。
3、厚手の布巾などを濡らして硬く絞り、2にかける。
4、途中、温度を何度か計って60℃を超えないように注意しながら、5時間置く。布巾が乾くようなら濡らして絞ってまたかけてください。
5、5時間後、まだ糀に芯があるようなら1、2時間そのまま様子を見て、柔らかくなったら出来上がり。
6、5時間後、糀が柔らかくなり、甘みが出てきたら、少し冷ましてからミキサーにかけて出来上がり。
清潔な保存容器などに移して、なるべくお早めにお召し上がりください。
オムレツにかけて
ピザトーストに
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